新春★山本博士の事件簿 2012年01月01日

以前は、お正月になると、

「甲州戦記サクライザー」の登場人物を使って、

普段は書けない様な物語を書いてUPしていた。

具体的に作品にする予定もなかったので、

お正月と云う限られた時間のなかで、

浮かんだアイデアをそのまま文章にしただけなので、

完成度は低い。

あの頃は、こんな事を考えていたんだと思うと、懐かしい。

* * * * * *

ラジオドラマ・甲州戦記サクライザー

「消えたサクライザー」

博士   「あすか君、研究の方は進んでいるのかね。」
あすか  「博士が心配しているのは、例の問題点のことですよね。そのこ          とでしたら、時間の問題かと」
博士   「それはそうと、そのなんだなあ…浮いた話のひとつもないの     か。研究だけが、女の幸せではないはずだ。少しは、自分のことも」
あすか  「うんざり。古い考え方なのは、相変わらずですね。どんなに頑     張っても、所詮、女にしか見てもらえない…… あっ、これは、お返しします。」
博士   「こんなもの、まだ、捨てずに持っていたのか。」
あすか  「まあ、捨てようと思えば……」

サクライザーとサイガの戦闘シーン。

斉藤   「博士、博士、このままじゃサクライザーがやられちゃう!」
博士   「よし、ドラゴンソードを使うぞ!」
斉藤   「でも、まだ調整が終わってないんじゃ」
博士   「背に腹は代えられぬ。
サクライザー、ドラゴンソードを65%の力で使えし!
サクライザー 辰年だからドラゴンソード?65%?なんちゅう、     半端な!」
博士   「しょうがない、それしか保証できんのだ」
サクライザー 「保障って、どういうこんで。へえーだめどう、やられち          もう。こうなったら、120%の力をつかっちもうだ」
博士   「て、ほんなこんしちょしー!」

大爆発。サクライザーとサイガが消えてしまう。

博士   「ほれ、云わんこっちゃない。」
邪鬼   「おのれ、四郎!サイガをどこへやった!」
博士   「分からん!私に聞くな!」
邪鬼   「その慌てっぷりは、本当のようだな。
まあよい、サイガを見つけるのが早いか、サクライザーが見つか     るのが早いか、勝負だな。あーっはっはっは!」
斉藤   「博士!」
博士   「斉藤君、夜食を作ってくれ!」
斉藤   「今夜は抜きです!反省!」
博士   「とほほ…」

研究所のコンピューターで解析している博士。

博士   「分かった。そういうこんだ!」
斉藤   「博士…」
博士   「おー、斉藤君、まだ居たのか」
斉藤   「見張りです。」
博士   「見張り?」
斉藤   「博士は最近悪い遊びを覚えて、研究に行き詰まると、風俗へ行     くって」
博士   「一体誰がそんな根も葉もないことを……イタヤマンか?」
斉藤   「かなり心配されているみたいですね」
博士   「斉藤君、君の口から、生生しい話を聞くのは、嫌いじゃない      が、先を急ぐぞ。」
斉藤   「はい。」
博士   「ドラゴンソードを使うと、微量ではあるが、高エネルギープラ     ズマ反応が起きている。これに、特殊スーツタイプ39RAから発する、バイオメカニカルエネルギーが120%で融合することで、時空に歪が発生したと考えられる。」
斉藤   「時空に歪?」
博士   「簡単に云うと、サクライザーは、タイムスリップしてしまっ      た。私の計算では、今から40年前の世界にいる。」
斉藤   「桜井さんは…」
博士   「残念ながら、タイプ39RAには、時空を超える機能は装備されて     いない」
斉藤   「じゃあ、桜井さんは…」
博士   「帰ってこれないなら、迎えに行けばいいんだよ」
斉藤   「えっ、どうやって」
博士   「ガレージに行くぞ!」
斉藤   「博士、うちの研究所にガレージなんてありましたっけ?」
博士   「気にするな。うちの研究所では、よくある話さ。」

研究室のガレージ。

斉藤   「こっこれは…」
博士   「ユタピー200GT。オリジナルの太陽炉を搭載し、ユタピー粒子を     最大散布することにより、時空を超えた物体の追跡と移動機能を可能にする。しかも、100度のお湯も常に供給できる。」
斉藤   「じゃあこれで」
博士   「だが、気がかりなことがある。」
斉藤   「まだ、なんかあるんですか」
博士   「サクライザーを迎えに行くとしても、過去の世界に干渉してし     まうことに」
斉藤   「それがなにか問題でも」
博士   「サクライザーが戻ってきた時、課長、通訳、そして、斉藤君…     存在が消えて無くなっているかもしれないんだ。」
斉藤   「………でも、そうと決まった訳では」
博士   「それでも良いか?」
斉藤   「はい」
博士   「斉藤君、君はいつもピンチになると笑顔になるんだね。じゃ      あ、夜食を作って待っててくれ」
斉藤   「承知しました。」

突風が吹き、スカートを押さえ、次に斉藤さんが目を開けた時には、博士の姿はなかった。

斉藤 「さて、腕をふるいますか」

(40年前の世界でのエピソードは、省略)

サクライザー 「博士、遅いじゃんけ。あんまり遅いんで、サイガとお         茶してたところさ」
博士   「悪い、悪い。さあ帰るぞ。斉藤君も心配している」
サクライザー 「博士、いろいろ云って申し訳ないが……なんで、一人          乗りけ?少なくとも二人は乗れないと」
博士   「予算の関係だ。安心しろ、牽引ロープを持ってきた」
サクライザー 「ロープ?気休め?」
博士   「任せろ。ロープの扱いは完ぺきだ。」
サクライザー 「ほうだね。」
博士   「じゃあ、出発だ!」

ユタピー200GTがサクライザーをロープで引っ張りながら、時空を超えた。その瞬間、サイガもしがみついた。

サクライザー 「なんちゅこんするで」
博士   「ぎゃー、定員オーバーだ」

白煙を上げながら、2012年に帰還。

博士   「サクライザー、大丈夫か」
サクライザー 「サイガは」
博士   「どっかに落ちたみたいだな。ユタぴ2000GTは、負荷がかかり過     ぎて、太陽炉を傷めてしまった。当分、時空は飛べない。悲しい。」
斉藤   「博士!桜井さん!」
博士   「みんな無事か。課長も、通訳も、誰ひとり掛けていないな」
斉藤   「はい」
博士   「そうか、よかった。もう誰一人欠けるのも嫌だからなあ。
ん?なんだこれ?」

白衣のポケットの中に小さな箱があった。

博士   「全然、覚えがないのだが……これは、ネックレスだ」
斉藤   「博士、また、昔の女ですか、隅に置けないですね」
博士   「いや、全然記憶がない。……なんか書いてあるなー……FORあす      か? なあ、うちの研究室に、あすかって名前の子はいたっけ?」
斉藤   「博士、なに言ってるんですか。そんな名前の子はいませんよ。     やっぱり、昔の女だ。忘れちゃうなんて、ひどい。」
博士   「東甲府重工にも」
斉藤   「いません。それに、あそこは仕事が厳しいから、とても女性に     は無理ですよ。 あれ、博士、どうしたんですか」
博士   「全然思い出せないんだが、このネックレスを見ていると、なぜ      か涙が止まらないんだ。斉藤君、どうしてだ、教えてくれ」
斉藤 「そんなこと私にわかるわけないじゃないですか…博士?博士!」

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