『国際考古物探検隊「I.A.I」』10周年記念パーティー第五回2012年05月25日

『国際考古物探検隊「I.A.I」』10周年記念パーティー第五回

<第一部完>

<さらマンダー車内>
さらマンダー、車を運転しながら、独白。

さら 「私がレアクオーツの存在を知ったのは、まだCIAに入る以前のことだった。鉱物に魅せられた人々は数かぎりなく多かった。鉱物ファンの大半は少年少女期にどこかで鉱物に魅せられたせいだろう。「鉱物はじっとしているところがエロティックなんやけど、地味やさかいなあ」と書いてあったのは、確か『水晶物語』だった。ここには聞いてはいけない事情のようなものが、きっとある。私も例外ではなかった。当時、鉱物のコレクションは、東京の国立博物館は3万点。パリの自然史博物館は24万点。スミソニアンは鉱物だけで35万点、岩石で18万点、宝石やその原石だけでも1万点がある。1週間をかけて見るほどだった。鉱物も岩石も化石も、実は地球の咆哮であって、巨大エネルギーの瞬間芸のドキュメント。その最高傑作が、レアクオーツ。もちろん、そこにはレアクオーツはなかった。いつかこの手にレアクオーツを、それが私の夢だった。やがてチャンスが訪れた。IAIに誘われたのだった。休暇をとって、極東の島国へいった。そして、あの事件に巻き込まれた。レアクオーツは、人の人生を狂わす。危険を内包した美しさに満ちていた。魔玄一族を調べるうちに、社内不倫でズブズブになり、管財課に左遷させられた。今度はレアクオーツの力で、クダラナイ男たちを見返してやるのだ。それが大統領だとしても。」

一発の銃弾がさらマンダーをとらえる。

車、谷底に転落し、爆発、炎上。

立ち上る煙を、斉藤が気が付いた。

斉藤 「あっ、あれは」

桜井 「なんちゅこんで」

博士 「まっ、まさか……遅かったか」

現場に着き、谷底を眺めている博士たち。

斉藤 「これじゃあ……」

博士 「残念だが、助からないだろう」

通訳 「この状況では、レアクオーツを探すのも不可能だ。なんの気配も感じられない、IAIでも無理だと、隊長が申しております」

斉藤 「せっかく、ここまで追い掛けたのに…」

博士 「しょうがない、自然に帰ったんだよ」

その時、邪鬼礼威子が居たことにきがついた。

桜井 「邪鬼礼威子」

博士 「礼威子……」

邪鬼 「勘違いするな。私ではない……、大方、組織に消され
たんだろ。自惚れていたようだが、その程度のコマにしか過ぎない」

博士 「……」

邪鬼 「つくづくおもしろいな、レアクオーツは…お前の手に入らなかっただけでも、意味はある。あっはっはははは…」

邪鬼礼威子消える。

博士 「さて、我々も、帰るか」

山本研究室は、建て替えの認可が下りていたので、工事を前倒しにして、再
建の目途がたった。あれから、通訳さんが元気がなかった。シャルムトモオが消えてしまったからだ。おそらく、ドン・松下の仕業らしいのだ。彼もまた、シャルムトモオの身体を狙っていたのだった。
『トモオぉ~~~』、今日も通訳さんの悲痛な叫びが山々に木霊している。

<第一部完>

<予告>
山本研究室に届いた宅配便
ひょんなことからシャルムトモオの消息が
ドン・松下の正体とは
突如目を覚ました、ブラックキャッツ
IAIの使途不明金を巡って隊長が更迭
米軍からの新たな刺客
果たして、桜井達は、シャルムトモオを奪還することができるのか

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